レヴィオルストーリー3
やがて一階につき使用人に訊くと、応接室に“彼”はいると教えられた。
すぐにそこに向かい、深呼吸してからアレンはドアノブに手をかける。
「失礼します」
彼はノックをしてそれだけ言い、ノブを回して扉を開いた。
そうして目に映ったのは見慣れた白い部屋。
ただ一つだけいつもと違うのは、その部屋のソファーに座る男性がいるということだった。
その男性はアレンとマケドニスに気付くと立ち上がって笑顔を向けて来る。
それにより肩より少し長いくらいの銀色の髪が、さらりと静かに小さく揺れた。
「やあ、こんばんは。勇者様にその側近さん」
彼は軽く挨拶をすませると、髪と同じ色の目を細め主にアレンをジッと見つめた。
アレンとマケドニスは礼をしてから、座って下さいと手で示す。
男性は促されるまま腰を下ろした。
そして、相変わらず意思の読めない不敵な笑みを浮かべたまま、ゆっくりとまた口を開く。
「急にすまないね」
「…いえ」
「時間は大丈夫かい?」
「…ある程度は」
アレンはバレないように相手を観察しながら短く答えた。
どうやら彼に敵意はないみたいだ。
そうほっとしながらもやはり警戒心は解かないアレンとマケドニス。