whait rose
「泣いてないから」
あたしは素直じゃない
素直にありがとうもごめんねも言えない
少女はとても綺麗だった
「そう?貴方は笑っていた方がいいわ」
透き通る肌
綺麗で長い髪
一つだけ変わっているのは
目の色だった
あたしと同じで
赤と茶色を混ぜたような色をしている
「ねえ道がないよ?」
「うん」
「これから何処に行くの?」
「私には分からない。貴方が決めるの」
少女が何を考えているのか
何を知っているのか
あたしには分からなかった