whait rose

「…ねえ、何か見えてきたよ」

「貴方の意志」

まったく分からない少女だ

「え?」

消えていく何もかも
白の世界

なにもない

見えていた世界は
音もなく消え失せた

「消えた」

「何もかも…」

消えた消えたきえたキエタきえた消えたきえたキエタきえたキエタ消えた消えた

嫌だった
失うのが怖かった

「また行き場を無くした」

少女が微笑った
やっぱり綺麗だった

赤茶の目が遠くを見ている

「ねえ、これから何処へ行くの?」

「私達また失ったよ」

「あたし、どうすればいいの?」

「私がいる一緒に行こう?」

とても安心した
やっぱり懐かしい

あたしは安心して手をとった
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