私立米泥高校2年F組~comedy high school~
カラコローン
軽快なベルを鳴らして入ってきたのは
アフロの髪を揺らしながら体全体でリズムを刻む大男だった。
「おおおーじゃりー!
調子どうよ~?」
夢樹が口の周りのクリームも拭かずに
じゃり、とよばれた大男に聞いた。
じゃりは音漏れのするイヤフォンをはずして首にかけて言った。
「いや~こないださ、アイドルの子がきてさ~
って、ここにもアイドル顔負けの可愛い子が!」
じゃりは人懐っこい笑顔でしずかに目を向けた。
しずかは小動物のように震えている。
「あ、だいじょうぶだよ、しーちゃん。
こいつ見た目、外国人だけど、日本から出たコトないから。
日本語、ペラペラ。
じゃり、っていうの。」
夢樹がへらりと笑いながら言った。
「よろしくおねがいします。
小宮 しずかです。」
しずかも微笑みながら挨拶する。