ペトラキネシス
 
準ミュータントとは、言ってみればミュータントの成り損ないだ。ただし微弱だが、能力は持っている。

俺の能力は[予知]。とは言うものの、微弱だから遠い未来は予知できない。せいぜい1分後まで…。しかも自分の意思で出すことができない。それでも能力のオカゲで助かったことも何度かある。

俺の能力は後天的なモノだ。子供の頃、事故で入院して輸血を受けた。俺に血をくれた人がミュータントだったようだ。当時は気付かなかったが、血が体内で循環する内に、能力が身についてしまったらしい。

…超能力犯罪者の力は群を抜いている。彼らの能力は生まれ持って身についているモノだ。

その能力の高さ、異常さゆえに社会から危険分子扱いされ、能力が暴かれるや否や専用収容所に送り込まれてしまう。犯罪者でなくてもだ。

俺は能力検査により安全と診断されたが、それでも世間の目は冷たい。能力検査を受けたものは、顔も名前も公表される。当然といえば当然の処置、か。

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