ペトラキネシス
第6章・直接対決
屋上には、怪しげなフードを被った者が3名。顔は見えないが、こちらを向いて待ち構えていた。
警官が銃を構えて、俺と岡崎さんの前に出る。
フードの人物の一人が話し掛けて来た。
「後ろの坊や、
アンタが[カル]かい?
なかなか良い男じゃないか」
話し方から、こいつが念波のミュータント…
「アンタが言ってた仮説とやらが正しいかどうか、正解を見せてやるよ。ワタシの妹達がね!」
念波の奴が長女か。
後の2人の内どっちだ?
殺人能力のミュータントは?
そいつさえ分かれば、次の犯行は止められる。
警官達が、ジリジリと三姉妹に近付いた。まさに一触即発の状態だ。
三姉妹の一人が、腕を警官に向ける。次女か三女のどちらかだ。警官の一人が攻撃されると思ったのか、
「うわあああああぁっ!!」
恐怖感から、銃の引き金を引いた!
ズギュンッ!!
…弾は手向けた妹には当たらず、空中で静止した!
これはサイコキネシスだ!
弾丸を止められるとは、かなり強力な念動力…
なら何故、この念動力で殺さないのか…?
その疑問は次の瞬間に解明された。