ペトラキネシス
バァン!
バァン!
バァン!
続けて3発の弾丸が、彼女達へ撃ち込まれた。
やはり3発とも空中で停止したが、弾丸は地に落とされただけだった。
(もしや、PKバリア?)
防御用サイコキネシスとも言うべきモノで、[見えない壁]のような能力だ。
防御専用のサイコキネシスなら、攻撃には使えない。念動殺人は不可能だ。
ということは、まだ能力を見せていない奴…
3人の内、真ん中に位置する女性が殺人能力者!
[ペトラキネシス]!
バァン!
更に1発、中央の女性の顔を掠めてフードを剥ぎ取った。
「………」
あらわになった女性の素顔。弾丸によって付けられた頬の傷から一筋の血を流してはいるものの、その顔は美しい少女だった。
まだ歳は16か17あたり。あどけなさを残しているが、落ち着いた雰囲気を漂わせている。誰もが見とれてしまうような美少女…
…危険…憎悪…
俺の脳裏に予知の内容が繰り返された時、風が急に冷たくなった。
まずい!
少女の目が妖しく光る…
そして彼女を撃った警官を指差した。
「うわっ!」
警官は恐怖と驚きで声を上げた。
…俺の仮説は正しかった。