ペトラキネシス
 
「そんな研究、聞いたコト無いな。しかも10年前だ。研究が成功していたなら、超能力犯罪は撲滅しているハズだ」

岡崎さんの言うことはモットモだと思う。犯罪者でなくても、ミュータントは疎外されているのが現状だ。

研究実験が失敗したのか…
もしくは他の思惑が動いていたのか…

例えば三姉妹の能力は軍事転用できる。通信の傍受、防御、敵に恐怖という二次的な効果も与える攻撃。
こんなのが敵陣に居たら、かなり厄介だからだ。

しかし世界各国は戦争など起こしている場合では無い。自国の復興に手一杯だから、他国に構っていられない。

待てよ、10年前は?

今ほど世界は荒廃していなかった。戦争をしていた国もあった。
だとすると…

仮にそれが目的だったとしても、おかしくは無い!

「他に何か、父親が残した資料があるかも…」

俺は本棚、机の引き出しなどを探してみたが、それらしい物を見つけることは出来なかった。

娘を実験台にするほどの、大切な研究資料が無いとは…

!!

そうか、ここはただの居住空間。研究資料は…

「父親のラボにあるのか!」

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