ペトラキネシス
第9章・復讐
 
フッ…

電灯が一斉に消えた。彼女達の復讐が開始されたようだ。

「誰か!
明かりを持て!」

将軍は暗闇に向かって叫んだ。顔は見えないが、恐怖に引きつっているのだろう。

パッ

非常灯の赤み掛かった照明が点いた時…

既に姉妹は俺達の近くに立っていた!
が、そこに居たのは2人だけ。あと1人は…?


「カル…
いや、知立要だっけ?
中々に良い男だったんだねえ。アンタならワタシ達を導いてくれると思ったよ。
この男の元にね!!」

「柿崎愛…」

俺が名前を呼ぶと、愛はフードを取って顔を見せた。愛は、翠に勝るとも劣らない若い美女だった。
彼女は名前を呼ばれたことで、少し照れ臭そうに笑った。

「嬉しいねぇ…
ワタシを[人間]の名前で呼んでくれるなんて。
最期の花向けだね」

最期…
差し違える気か!

「やっと会えたな、AI。
我々の元に戻って来い。
新たな…」

「ほざくな、下郎!
父さんと母さん、そして兄さんの…!」


パァン!


将軍の撃った弾丸は、愛の額を撃ち抜いた。

スローモーションのように、その場に崩れる愛…

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