ハートの苺キャンディー"THE運命?"
「あの…初対面の人を知らないのは、当たり前だと思うんですけど…しかもいきなり呼び捨てッスか」
うん、両方当たってる。
呼び捨てとかまぁやっぱ気づくもんなのか…
初対面なのに相手を知ってるって確かに有り得ねーよ。
だけどさ、俺…
「しょっちゅうテレビ出演してんだけど…」
それなりにすんごく有名な芸能人なんだ。
「‥‥‥は?」
夕陽はトリップしはじめた。
酷いじゃねぇか、そんなにあれか、俺を泣かせたいのか。
「なぁ…」
未だにトリップ状態の夕陽に声をかけてみた。
…反応無し。
「おーい」
肩を揺さぶりながらもう1度声をかけてみた。
流石にいくらなんでも今度のは効くはず。
夕陽の肩は、何か寒気がしたようにビクッと震えた。
「…っ!ぅひっ?!」