魔女の瞳Ⅴ
橋の中央付近。
車の行き交う車道の脇の歩道。
そこに男が立っていた。
二十歳くらいの青年。
黒い長袖シャツ、黒いジーンズ、短い黒髪。
上から下まで黒ずくめの男だった。
別段変わった様子のない、いたって普通の青年。
なのに。
「メグ」
修内太は警戒していた。
大したものだ。
この男の『危険さ』を肌で感じ取ったらしい。
私との修行は無駄にはなっていないようだ。
「…ふぅむ…」
私と修内太、両方を見比べながら、青年は顎の辺りを撫でる。
「さてと…魔力を感知するのは苦手でな…このでかい魔力はどっちのだ?」
こんな至近距離でも魔力の感知が出来ていないらしい。
少なくともこの男、魔術の使い手ではないようだった。
車の行き交う車道の脇の歩道。
そこに男が立っていた。
二十歳くらいの青年。
黒い長袖シャツ、黒いジーンズ、短い黒髪。
上から下まで黒ずくめの男だった。
別段変わった様子のない、いたって普通の青年。
なのに。
「メグ」
修内太は警戒していた。
大したものだ。
この男の『危険さ』を肌で感じ取ったらしい。
私との修行は無駄にはなっていないようだ。
「…ふぅむ…」
私と修内太、両方を見比べながら、青年は顎の辺りを撫でる。
「さてと…魔力を感知するのは苦手でな…このでかい魔力はどっちのだ?」
こんな至近距離でも魔力の感知が出来ていないらしい。
少なくともこの男、魔術の使い手ではないようだった。