魔女の瞳Ⅴ
瞬時にして、切り落とされた武羅人の左腕は繋がってしまった。

「化け物だな…」

修内太が呟く。

「おいおい、化け物とはご挨拶だな」

武羅人は繋がった左腕の具合を確かめながら言った。

「これくらいの『再生』は、そっちの女だってお手の物だろうが」

「まぁね…」

私は肩にかかった長い髪を片手で払いのける。

とはいえ、私のは魔術として肉体に付加させた『再生』だけど、あの男のは魔術でも何でもない。

生来の『再生』。

魔力を消費するでもなく、勝手に肉体が元通りになる。

そういう意味では武羅人の方がよっぽど化け物だった。

「さて」

武羅人の目つきが変わる。

「だいぶそっちに好き放題させてやったからな…今度は俺のターンって事でいいか?」

右拳を硬く硬く握り締めた武羅人は。

「そらぁっ!」

突然足元を殴りつけた!

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