いつか、また。
2章
けれど、それからの日々。私は、貴方が壊れてゆくのを実感しました。
 
ある朝は。洗面所で、貴方は「誰にも言わないでね。」と言って握り締めていた手のひらを開きました。

ぱっくり割れた、傷。
私は無言のまま、学校へ行きました。

帰るとあなたは包帯を巻いて、「おかえり」と笑いましたね。

なのに、ごめんなさい。
小学生の私はなんだかつらくなって、それから貴方を避けてしまったのです。

そして間もなく。貴方は精神病院に入院して、いよいよ会えなくなりました。
会えなくなると、会いたくてしょうがなかった私は。
何度か貴方と文通していましたね。

あなたからの手紙には、いつもハートが多かった。

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