いつか、また。
貴方が二度目の退院をして、一つ季節が変わった頃。
貴方の部屋を訪ねると、貴方はいつもと違いました。
話し方もしぐさも、表情も話す内容も。
幼稚園児のような貴方と、私は少しだけ話して部屋を出ました。

それからしばらく時間がたって。貴方は私の名前を呼びましたね。
いつもの様に。

私が部屋へ入ると、貴方はいつもの貴方でした。
そして、説明してくれましたね。
十一人の人格が、貴方の中にいること。それらは年齢も性別も性格も皆違っていること。一日に一回、自分の人格達で会議をすること。
私は、不思議でした。
多重人格。まさかその言葉が、貴方の元へとやってくるなんて。

ただ、実際に他の人格と話した私は、それを信じました。
他の人格が描いた絵も、見せてもらいましたね。

翌日。私は学校の図書館で、多重人格について調べました。
正直。謎は深まるばかりで。
私が知りたい事は、わからないままでした。
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