となりの野獣
「私への好意?
とっても幸せな気分になるかもしれませんよ。
まあ、紅茶でも飲んで待っていてくださいな」


そんなねちっこい好意要りません。

それ以上言っても無駄なようなので、結構ですの一点張りで拒否をした。


ベーコンの焼ける良い香りが漂い始めた頃。


ドンッ。


二階から物音がした。
あまり軽やかな物ではない。


「…ローズさん、ご両親が起きたみたいですよ」

「私は独り暮らしですよ?
ちょっと手が離せないので見て来てくださらない?」


独り暮らしの女性の家を勝手に見て回るのはいけないことだと思う。

というか、見てはいけないものを見そうだ…。

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