となりの野獣

むかしむかし、あるところに、
とても色狂いの王女がおりました。

ある晩、催促をしに来た借金取りをいつものように毒牙にかけると、
またたく間に借金取りはうるわしい女神へと変貌してこう言ったのです。


「お前はなんと嫌らしい卑猥な心を持った人間だろう。
お前が誰かを傷つける前に、その身で全てのものが傷つく物になるが良い…。」


王女はみるみるうちに鋭い刃物へと変わってしまったのでした。




｢毒牙って…｣

｢え？もっと詳しく聞きたいの？｣

｢や、良いです。
ていうかなんで俺の手をエプロンの中に持っていこうとするんですか。
やめてください｣

｢いいのよ？なんでも教えてあげるから。ふふ…女神も失神した私のテクニックをね｣

｢やめてください離してください、この変質者!｣