勝手にハニーキス
寝る前にも聞いていたラブソングを再生させると、緊張した手で返信画面を開く。
センパイがそんな事聞いてくれるんだったら、無理してでも行けば良かった……そんな事を思いながら
「今日は体調悪くて休んでるんです。せっかく聞いて貰ったのに……スミマセン」
短い文章だというのに、何度も誤字や打ち間違いが無いかチェックをしてから送信。
センパイは気を悪くしないだろうか?
ううん、昨日初めて話したばかりで、自分にそんな興味があるハズも無い。
あれは気まぐれだったのかもしれないし。
頭の痛さもあってかマイナス思考しか生まれない静奈の脳裏に浮かんで消える昨日間近で見てしまった沼田センパイの顔。
サラサラした黒い髪を思い出しているうちに、返事はすぐにやって来た。