勝手にハニーキス
だから……
「ところで、静奈ちゃんはどういうキスが好き?」
そんなぶしつけな質問だって、気付かない。
ちゃん付けで呼んでくれた事。それだけでドキドキしてしまう胸。
そしてキス。
好きな人とだったらどんなキスだって嬉しい。
泣きたくなるぐらいに悔しかった昨日のキスを、センパイの唇で浄化して欲しい。
なんて、ふと脳裏に浮かんだ言葉に一人でころころと表情を変えながら……赤面したり、照れてみたり。
「そんな事言えません」
「じゃあ、今度確かめさせてね」
さらっとそんなセリフを吐ける沼田センパイはきっと大人なんだって……そう思ったまま鳴り止まない心臓を押さえて
大切にメールを保護すると静奈は穏やかに眠りについた。