勝手にハニーキス
「で、結局他校も合わせたら何人彼女いんのよ」
「さぁ?」
そんな拓斗を嘲笑うように終わらない会話。
やっぱり……ダメだ。
止めなければ。
強引でも、この先一生嫌われてもいい。いや、もう……嫌われてるか。
それでも、あの先輩にだけは静奈を渡してはいけない。そんな思いがふつふつと湧いてくる。
今までは静奈を傷つけた自分を責めてばっかりだったけど、それだけじゃ……。
見ないフリは簡単に出来る。
だけど、好きになった相手をこれ以上傷付けない為に動きたいんだ。