勝手にハニーキス
オレンジキス



翌日。



まもなく授業が始まろうとしている教室の隅で大声が響き渡った。



「適当な噂を流して本当にすみませんでした!!」



それは……大声で謝罪する拓斗の姿。



「ちょっと、拓斗君どうしたの?」



思わず静奈に耳打ちした明日香を、更に次の言葉で拓斗は硬直させる。



「それから改めて……俺にそのオレンジの香りを下さい!!」



あの後一晩考えた拓斗は、静奈を守る為新しい噂を流そうと決めた。



そして、その相手は自分なんだって決めていた。



< 87 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop