愛玩舞姫〜妖艶な微笑み〜
暖かい春の日差し、桜が満開で美しい季節に、
ある東洋の一族、舞族と言う王族の姫、紫桃音姫(シドウ オトヒメ)が城で過ごしていた。
姫は大層美しく、民の誰もが憧れる存在であった。
濡れたような漆黒の恐ろしいほど真っすぐな長い黒髪、
長く濃い睫毛に縁取られた印象的な紫の瞳、
触れただけで傷ついてしまいそうなくらい繊細で、真珠のような美しい肌。
そしてなにより…彼女の踊った舞は気品に溢れ、見た誰もがそれに魅了され一瞬で虜にするほどのものだった。
そんな彼女の…物語。