涙恋~RUIRENの魔法~
過程のファーストキス
その朝は、帰ったらすぐにシャワーを浴びて
学校に出かけた。

「こんなに早いと思わないから
お弁当まだできてないわよ。」
母が叫んだ。

「いいよ~今日はコンビニ行くから~」

そう言って家を飛び出した。

私は知っていた。
先生が早くからきて、グランドの整備をしてるのを


朝練のふりをして
グランドに向かった。

朝日をあびて
先生がグランドにとんぼをかけていた。


「先生~」
避けられてはいたけれど
明るく声をかけた。

「あ。早いな、嶋村。」
あれから先生はよそよそしかった。
嶋村って言葉が私を避けてる証拠だった。


「朝練だよ、先生も早いね。」

「今日はグランド乾きそうだから
湿ってるうちに整備したくてさ~」


先生が私を避けるように
部室に入って行った。

彼女がいるからだめなんでしょ?
空気よんでほしいって
思ってるんでしょ?

読まない
絶対、読まない・・・・・


私は部室に追って行った。


「先生・・・・・・」
と呼んだ。

先生が気まずい顔で振り向いて


「嶋村・・・・俺ね・・・・・」
言いながら近づいてきた時
先生の手を引いて


「先生・・・・死ぬほど好きなの・・・・」
そう言って


自分から先生の唇に
自分の唇を押しつけた。
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