涙恋~RUIRENの魔法~
最低最悪の日
「亜恋・・・・・」

「こないで・・・・・みないで・・・・・」
悪夢のベットの上で私は泣いた。


「ごめん・・・・
そんな言葉でなんにも・・・・・
あいつらまた戻ってくるから
亜恋、まずここを出よう・・・・・・」


鉛のような体をやっと
起こした。


   あいつが戻ってくる


バイクの後ろで私は泣き続けた。
しっかり学校に行ってたら
今頃部活の時間


後悔しても足りなかった


風が笑う


   自業自得だ


途中公園で一度降りた。
ベンチに座り
また泣くだけだった。

直樹が

「ジュース買ってくる。」
そういってバイクで消えた。
直樹の顔には殴られたアザができていたけど
自分のことしか
今は考えられなかった。


海の見える公園は
静かだった。
泣き続けて
直樹が帰ってこないのに気がついた。


   直樹遅いけど


こんなとこに置いていかれたら
どうしていいのかわからない


今日は最悪すぎる日だ。
帰ってきたらおかあさんに叱られる


人生のうちで
最低最悪な日
こんな最悪な日はもうないと信じたい。



   とりあえず帰らなきゃ

帰ったらお風呂に入って・・・・
そして・・・・
寝よう・・・・


忘れられるといい一瞬だけでも・・・・・・
寝てる間は
きっと忘れられる。
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