涙恋～RUIRENの魔法～

理恵子～

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運命に遊ばれてるって思うの。
ゆうちゃんと私と
あの子・・・・・・・


私とあの子・・・・・
思いがけないところで
私はあの子に会ったよ・・・・・


それも・・・・・


看護師っていう職業を
呪いたい気分・・・・・・


あの日、私の受け持つ患者さんは
１６さい　高校一年生
産めない事情で
中絶・・・・・・

そんな子はたまにいるけれど
その日の患者は
違った。


麻酔からさめる悪夢にうわごと
を言い続ける患者だった。


「ユウくん・・・・・
ユウくん・・・・」


相手の名前を呼び続ける。

「ごめんなさい・・・・」

中絶した子供に対してか・・・・・
それとも相手の男なのか



顔を見て愕然とした。

あの子だった・・・・・・・・・・・・・・・・・

哀れだった。
思わず手を握っていたわ。
あの子は目覚めて
一瞬信じられないっていう顔をした。


でも
あの子は私は自分を知らないと思っている。



必死で自分を立て直そうとしている。
そして
私にお腹をさわらせてって言った。


可哀相だった・・・・・
私のために
ゆうちゃんのため・・・・・
身をひいた。


そして

　　幸せにってわらった・・・・・


憎いはずだった。
何度も心の中で殺した・・・・・

憎いあの子は
今悲しみと懺悔の中に沈んでいたから


本当にそう思ったの
次は
ゆうちゃん以外の人と
幸せになるために
前を向いて歩いて欲しいって・・・・・・

あの子なら
またきっと恋ができる


傷ついた心に
きっと恋の魔法をかけてくれる人が
現れるわ・・・・・・

そういいながら
自分は鬼だと思った。
妻という座で横柄に生きてきたと・・・・・・