涙恋~RUIRENの魔法~
二番目
家の途中の公園で涙を
乾かしていこうと思っていた。

しかし先客がいた
ブランコがゆれていた。



「亜恋?」
ブランコから声がした。


「え?」


ブランコから飛び降りたのは
愛斗だった。


「どうしたの?びっくりした。」

「俺も~」

「何してたの?」
この胸に飛び込んでしまいそうで
私は必死に踏みどまった。

  愛斗を傷つけたくない


「会えるって思わなかったんだ。
ただ・・・なんか会えたらいいなって
思ってさ~
なんか思いがけなくて
すげーラッキーだ~」


「ほんと~
だって私が家にいたり
もう少し遅かったら会えなかったもん。
なんかすごいね~」



「あのさ、
俺たちさ~
ぜんどー行くよ~」
愛斗が大声で叫んだ。


「キャ~~~~!!
まじ?
うわ~おめでと~!!」
私も興奮してピョンピョンはねた。


愛斗は嬉しそうだった。


「雨すごかったでしょ?」

「うん!!でも相手が足とられて
うまく動けなかったから
でも俺たちは魔法にかけられたように
動けたんだよね。
圭がハットトリックでさ・・・・・」
目を輝かせて話す
愛斗にひきこまれていった。

さっきの悲しい気持ちが
一瞬で楽しい気持ちに変わった。


優が言った 

  高校生らしい
  楽しい恋はきっとこういう感じなんだ


試合のことを
一生懸命話す愛斗は
シャンプーのいい匂いがした。
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