涙恋~RUIRENの魔法~
すれ違い
待ち合わせに15分も前についた。
今日は金曜日だから大人が
たくさんいた。

これから飲み会って感じ~


うろうろ歩いてもしかたないから
待ち合わせウォッチングをした。

カップルや友人同士
OLやサラリーマン
いろんな人を見ていた。


隣にいる団体は
サラリーマン風だった。

そこに一人の女性が走りこんできた。
「ごめんなさい。遅くなって~」

「おまえ、相変わらず時間守れないな~
よく先生してるな。
成長してないぞ。
体以外~」
みんなが爆笑した。

「ひどいわ~
もう!!セクハラなんだよ。
そんなこと生徒に言っちゃダメよ。」

「言うか!バーカ!!」
女性はマスコット的な存在なんだろう。

「ナカは?」


「ちょっと遅れるって
電車乗り遅れたらしいぞ。」

「あいつも成長しねーな。」

「でもよく来るって言ったな。
今日はあいつをまた教壇にたてる
ようにみんなで
力づけてやろうな。」

  !?

仲間は6人いた。
先生の集まりのようだ。
友人を
なぐさめようと相談してる
友情っていいな。
私にはそんな友達も仲間もいない。
これから先もきっと
心を許せる人なんて現れないだろう



「ごめーん、遅れて~」
香が走って来た。

「私も少し前だから。
気にしないで」

「行こうか~」

歩き出した私たちにさっきの
女性が


「忘れ物ですよ。」

と追ってきた。


「あ!!ごめんなさい。
ありがとうございます。」

新しい服に着替えたから


「どういたしまして。
高校生?遅くなっちゃだめよ。」
と笑った。


「はい。」思わずひっかかて
返事をした。


「四季~悪趣味だぞ~」
みんなが爆笑したから
わたしは驚いてしまった。

女性にもう一度会釈して
香についてあるきだした。
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