涙恋~RUIRENの魔法~
後悔
「どうしてわかってくれない?」
優は悲しそうに言った。

「そばにいたいの。
なにもいらないから・・・・
どうなってもいいから・・・・・
ユウくんといたい。」


「答えになってないだろう。
そういう簡単なことじゃない。
俺たちのことは
もう終わっただろう?
あの時、一緒に決断し別れたのに
どうしてまたひっくり返す?
あんな辛い思いは
もうしたくない。
死んでいくヤツを苦しませるな。」


「死ぬなんて嘘よ!!
私がウザイからそんなこというんでしょう?」

優は私をにらみつけた。


「そうだよ!!
ウザイんだよ、嫌いなんだよ。
おまえと出会わなければ
おまえさえ現れなかったら
俺は今頃
理恵子と子供に囲まれて
夢だった教壇に立って
サッカーの顧問をしながら
生き生きと生きていた。
たとえ病気になったとしても
悔いのない毎日だったって・・・・
幕を下ろせたのに・・・・・」


私は優から
目を離さなかった。
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