涙恋~RUIRENの魔法~
「亜恋……
愛しているよ……
おまえを連れて
逃げてしまいたい……」

優は私にキスをする。何度も何度も
二人の涙でしょっぱいキス…


「このしょっぱい味
忘れないで…
あなたを愛してる私の涙の味……」


「このしょっぱい味も忘れるな…
亜恋を愛してるのに
別れなければ
いけない…
情けない男のキスの味……」


「ねぇ…
最後にもう一度だけでいいから……

抱いて……… 」


満月が悲しい最後に
果てる
二人を見ていた……


別れの時


優はバイクのエンジンをかけた。

「元気でね」

私がいった…

「亜恋もな…」

私の髪の毛の葉っぱをとりながら
優は悲しく笑った…

私も優の服についている最後の
葉を見つけた…

その葉に口づけしと
優の唇に押し当てた…

「ばいばい」


「ばいばい」


涙でかすむ
最後の優の背中を見送りながら

私の恋は終わった…

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