涙恋~RUIRENの魔法~
ともだち
その人は、奈楠といった。
初めて会ったのに
奈楠とは、とても気が合った。


奈楠は私より年上だったけれど

「ため口でいいんだよ~」
と言ったから
遠慮しないで会話した。


私には気を許せる友達がいなかったから
同世代の女の子と
話ができるのが
嬉しかった。


奈楠は、洋服のお店で働いているらしい。
私には、今人気のそのお店は
わからなかった。


「アレンとナナン・・・
なんだか姉妹みたいだね~」

「ほんとう!!」

「仲良くしてくれる?」
奈楠が言った。


私はすごくうれしかった。


「もちろん!!
すごくうれしい~!!」

私たちは時間を忘れて
待合室でいろんな話をした。



そんな中で
「さっき、自分に怒ってるって
言ってたけど・・・・・」



「そうだよ~
頭にきてるんだ。」


「どうして?」


「素直になれないから~
スキな人が会いにきてくれてるのに
ありがとうって言えないんだ
きっともうすぐ呆れられて
来てくれなくなっちゃう・・・・・」


「わかってるんなら
素直になろうよ。
私は素直すぎて破滅するタイプよ。」


「うらやましいな~」



「ナナンの好きな人ってどんな人?」


「うちは、おにいちゃん。
っていっても血はつながってないんだ。
私には記憶がないんだけど・・・・」

ナナンはちょっと恥ずかしそうに
好きな人の話をしてくれた。
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