涙恋~RUIRENの魔法~
罪人
家に入るドアは重苦しかった。
深呼吸をして鍵で入った。

玄関には父の靴
リビングからは
3人の楽しげな笑い声が響く。


家の構造の欠点は
部屋に上がる階段がリビングにあること


私は勇気を出して
リビングに入った。


笑い声はぴたっと止む。




「亜恋!!何時だと思ってる!?」
さっそく父の声が追ってきた。


「8時だけど。」


「おまえってやつは
また・・・・家族を巻き込むつもりなのか?」


私もストレスがたまっていた。


「何?何が言いたいの?」


父が向かってきたけど
私は父の目をにらみ返した。


「おまえのおかげで、どれだけうちが
迷惑したか・・・・あの頃のことわすれたのか?
俺たちは忘れてないぞ。
みんないろんなものを
失ってきたんだ。
おまえだけが悲劇のヒロインじゃないんだぞ。」
< 271 / 441 >

この作品をシェア

pagetop