涙恋~RUIRENの魔法~
「今だけ・・・・
こうしていていい?
この前の夜は・・・・・
うれしかった。
亜恋にキスできるなんて思ってもないから
夢みてるみたいで
やっぱり
もう少しおまえのこと見ていたいって
思っていたけど・・・・・
コーチを真剣に愛してるおまえに
俺が横やりを
いれたら・・・・
真白な心が汚れていくだろう・・・・・
コーチがいま
そんなことになってるなら・・・・
俺はコーチと
戦えない・・・・・・」



愛斗は沈んだ声で言った。



「コーチは絶対的な存在になる。
もし・・・
もしも・・・
コーチがいなくなって
亜恋が俺の腕の中にいても・・・・・
俺はコーチと
一生戦っていかなければいけない。

知らない人ならよかった・・・・

コーチっていう人間を知ったら
無理・・・・
あの優しい笑顔も
大人なところも
俺にはかなわない。

俺は、亜恋を笑わせたりできても
本当に笑ってくれているのか
いつも疑うんだ。
きっと・・・・・


俺がもっといろんな経験して
大人にならないと
亜恋を満足に愛せない・・・・



まだ俺はおこちゃまだし
女っていうのをしらなすぎるから・・・・・」





愛斗を苦しめている。




「亜恋、頑張れよ!!
おまえの愛する道をつらぬいて
悔いなく生きろ。
俺はそれを遠くで見ているから・・・・」




そう言って
私を胸から離した。



私は言葉を慌ててさがした。


「まな・・・・」



愛斗は話そうとした私に
激しいキスをした。



唇が離れると



「ごめん・・・・
もう何も言うな・・・・・・・・
これが最後だから・・・・・・」




そう言って、自転車に乗って去って行った。



私の頬には
愛斗の涙の滴が残っていた。
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