涙恋~RUIRENの魔法~
加恋が私に隠れて泣いていたのを
私は知っている。

「亜恋ちゃんのためなの・・・・」


父と母が、妹を抱きしめてそう言った。


「わかってる。それでいいの・・・・
ただ、友達と、別れるのが寂しいから・・・・
ちょっと悲しいだけ・・・・」


家族は、私に気付かれないように
暗い気持ちを隠して
この生活に踏み出した。


特に、加恋にとっては
悲しい出来事だったに違いないが
私の前では
明るく振舞っていた。


家族の負担になっている自分が

情けなかった・・・・・・
< 3 / 441 >

この作品をシェア

pagetop