涙恋~RUIRENの魔法~
吹雪
「ひどい天気だね~」
加恋が起きてきた。


「学校休みたいよね~
こんな天気は・・・・・・」
加恋のつぶやきに同感だった。


外が荒れ狂っていた。


「ママはこういう日は運転できないから。」
加恋の言葉を察して
母が言った。

今日は車も大変だろう。



荒れ狂った窓の外は
なぜか私を不安にさせた。


加恋と一緒に家を出た。
救いなのは
地下鉄駅が近いことだった。


加恋の悲鳴とともに
必死に吹雪の中を歩く私は
胸騒ぎがとまらなかった。



やっと地下鉄の入り口についたとき
私たちは真白になり頬が
真赤になっていた。



「加恋・・・今日やっぱ学校休む。
先生に伝えてくれる?」

「どうしたの?」

「なんか気になるの。
病院にまっすぐ行くわ。」



地下鉄に乗っても友達を見つけても
ザワザワ心が震える。

途中
愛斗と圭が乗ってきて
加恋はうれしそうだった。



そんな加恋を振り返り

「よろしくね。」って言い残し
途中で下車した。


愛斗の心配そうな顔が見えた。



吹雪はさっきより勢いを増した。
飛ばされそうになりながら
病院を目指す。
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