涙恋～RUIRENの魔法～

複雑な関係

圭の目が気になっていた。

ボーリング場を出ようとした時
数人の中学生に囲まれた。

「成見 愛斗さんですよね？」

愛斗は一瞬キョトンとしたけど
「そうです。」とうなづいた。

中学生は歓声をあげて
あっという間に 取囲み


写真撮って下さい。

サインして下さい。

たくさんの中でも
愛斗はひときわ大きくて
恥ずかしそうにしていた。

加恋が
「凄いね！愛斗は！」と黄色い声を上げた。

「ほんとだな……」
少し沈んだ声で圭が
言った。

私は圭が気になっていた。


圭の話を聞いてあげなければ
いけないような
そんな気がしたから・・・・・



しばらくして
愛斗が慌てて戻ってきた。

「ごめん！」

「いいよ〜有名人だからね〜
愛斗は……。」

何も知らない加恋は
また愛斗に絡みつく。


私は

「圭、行こう～」

わざとに笑顔で言った。



「あ・・・うん！！行くか～」



圭は歩きだした。




「次はどこに行く？」
加恋がニコニコ振り向いた。