涙恋~RUIRENの魔法~
何かが変わった瞬間
「何かあった?」
私は、圭の顔を覗き込んだ。


 長いまつげだな~

そう思った。


「え?なんでそう思う?」


「うん~なんとなく~」





私はわざとに明るく振る舞った。


ブランコに乗ってみた。


「もうすぐ、またブランコも雪の中だね~
嫌いなんだけど
でも雪って月の夜は
やっぱりきれいに降るよね~」




圭はブランコのわきに腰掛けた。


「あなたは本当は私のことなんて
想ってないんじゃない?」


「え?なんで?」
圭が驚いた顔をした。



私はもっとブランコをこいだ。



「あなた、加恋が好きなんでしょう?」


あの時の少しつらそうな表情が
もしかしたら?と思わせた。


残酷な素直さを見ているのが
圭は辛かったんじゃないかって・・・


もしかしたら?
私じゃなくて・・・・加恋なんじゃ?



「え?」


「ほら、ひどい動揺した。」


「違うから!!」


「わかるよ~
加恋のこと好きなんでしょ?」



「俺、おまえに告ったんだよ。」
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