涙恋~RUIRENの魔法~
夢で逢えたら
修学旅行のお土産を持って
優の実家をおとずれた。


優に手を合わせてから
お土産のお菓子を二つ供えた。


優の両親は娘が帰ってきたかのような
喜びようで
私の土産話に聞き入っていた。



「パパ、私も死ぬ前に
沖縄の海が見てみたいわ~」


「いいね~
思い切って出かけようか?
優の一周忌が終わったら。」


「沖縄に行くなら
離島めぐりもいれたらいいよ。
本島の戦争の爪痕を見る前に・・・・
胸が痛んで
楽しむのが申し訳なくなるから。
悲しくなったもの。」



沖縄の写真を見せて
優の両親と楽しい時間を
過ごした。



「四季ちゃん覚えてる?
優の大学時代の友達。」

優の母がお菓子を頬張り
思い出したように
言った。



「どうしてるんですか?
突然、田舎に帰るって言って
元気かしら・・・」


「田舎でとれたお芋を
送ってくれたのよ。
手紙がついていたのよ。」


引出から手紙をもってきた。



私は封筒を開けて中を読んだ



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