涙恋~RUIRENの魔法~
後ろから聞こえる言葉に
びっくりして振り向いた。


クラスの目立つ女子が数人
集まって笑っていた。

心臓が縮まった・・・・・・・


  相手にしない~~~

深呼吸して勉強の用意をした。



「マートおはよう~」

また心臓が縮まった。


さっきの女子が愛斗に走り寄った。

ちいさくつぶやく声で
「おはよ」と短く答える。


「マート最近、元気ないし~
ど~したの?」


「別に・・・・・」
そっけない応対・・・・・・・


私のせい・・・・・・

愛斗はいつも明るくて元気いっぱいだったから・・・・

それから愛斗は私と一度も
目を合わせなかった。


休み時間はほかのクラスに出かけて
ギリギリまで戻らない。


  怒らせちゃった・・・・・
  そんなつもりじゃなかったのに・・・・
  ひどいことしちゃったから・・・・・


いつも私を見守ってくれているなんて
調子にのっていたから・・・・
愛斗ももう我慢できないって
言っていたもんな~~~



少し距離を置いて
もう一度話をしよう


そう思いながら
季節は冬になってしまった。



「最近、愛斗おかしいんだよね。」
加恋が言いだしたのは
クリスマスが近づいてきたころ


「亜恋ちゃん、知ってる?」


「私は知らないよ。」


「練習も休みがちなの。
あのサッカーバカがどうしちゃったんだろ。」



愛斗がサッカーをしないなんて
おかしい・・・・・
私もさすがに不安になった。


まさかそれも私のせいなのか・・・・・・・



愛斗と話す機会を探っていたけれど
完全に愛斗は
私を拒否しているように感じて
声もかけられなかった。



二学期終了の日


私は衝撃の事実を知った。
思いもよらない

その内容に私は 激しく動揺する。
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