涙恋~RUIRENの魔法~
「しっかり・・・
早く前半おわれ~~~」
神様に祈った。


ついついまた私はフェンスに張り付いていた。

「行け~~~!!!」
「攻めろ~開け~~~!!!」

しまいには
大きな声で

「愛斗~ナイスキー!!!」を連発していた。

前半終了の笛が鳴って
私は我に帰った。

後ろの人たちが笑っていた。

その中でとてもにこやかにわらってる人がいた。


「応援ありがとう、学校の方?」

「え?あ・・・はい・・・」

優しそうな女の人と
体の大きい一見怖そうな男の人が近づいてきた。


「愛斗の親なんです。
応援してくれてありがとう~」


私はサングラスをはずし

「嶋村 です。
すみません、夢中になってうるさくしてしまって・・・」


思いがけない展開に
頭が真っ白になった。

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