【完】約束=願い事
その施設
いつも気が付いたら
カーテンが無い半透明のガラスから眩しい光が射し込んでいる。
狭い部屋を精一杯照らして、
朝の訪れを全力でわたしに知らせてくれる。
7時30分。
起きたくないけど、
理由なく学校を休むわけにはいかないから、
無理矢理身体を起こして
階段を降りる。
1階には食堂があって、
この時間は
当たり前に込んでいる。
下は6歳から上は18歳まで
約30人の少年と少女が暮らすここは、
児童養護施設。
やむを得ない事情で親と暮らせない子供や、
身寄りがない子供たちが生活する場所。