【完】約束=願い事

通夜の時、葬式の時、何度か見たことがある父方の祖父母はオレを引き取るどころか、邪魔者の様な目を向けてきたのを印象的に覚えている。


次男だった父の息子のオレは、
父の兄の息子と対立する、文字通り邪魔な存在だったのだろう。



母方の祖父母は、晃一さんと唯さんの強い希望に負け、御木本家にオレが行くことに賛成をした。


父方の親族のあまりの対応に心を痛めた唯さんは、晃一さんと話し合った結果、オレを本当の息子として迎えてくれた。


そうして早くも数日後、
オレは御木本家で『御木本照』として暮らすことになった。





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