【完】約束=願い事

「なんで恒輝と夢瞳がここに?」


気まずい沈黙の後、オレは口を開いた。



今の話、聞かれた…よな?


夢瞳の気まずそうな顔を見れば明らかだ。



「わたし、今日はやっぱり帰ります」

そう言い放つと、
踵を返して走り去って行く。



「待って夢瞳!」

どうすれば良いかなんて思い付かずにとっさに走り出した。


運動神経が良い彼女に追い付いたのは、家を出てすぐのことだった。



右手首を掴んで、走行を中断させて、距離を詰めることが出来た。




< 165 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop