【完】約束=願い事
そしたらその時、
何人かの少年の話声が聞こえた。
「やっべっ」
倒れていた少年は咳き込みながらキョドり出した。
「あんた追われてんの?」
少年は短く頷く。
あぁ
面倒なのに絡んだな。
でもこの状況じゃ、見つかったらわたしまで危ういし?
「じゃ、こっち」
「えっ?ちょっ?!」
挙動不審な彼を引っ張って緑が生い茂る影に隠れた。
そう時間も経たずに複数の少年が近くを通り過ぎる。
息を殺して葉っぱ越しに見つめる4つの目。
「ゴホッ」
緊張の瞬間
横から咳き込む声。
バカー!
空気読んで我慢しろょー!!
そして奇跡は起こるはずもなく…
「おい」
覗き込まれた。