わがままペット?〜あたしの飼い方。
ママのお墓まで車で行くと、1時間くらい。
どうしていきなりママのお墓?
まぁセイチャンはお葬式も来てないから挨拶でもするのかな。
でも…今はママに合わせる顔がないってゆうか…なんかな。
そんな事をひたすらグルグル考えてたら、見覚えのある景色が目に入ってきた。
「セイチャン、……ここ。」
「ああ。」
移動中のセイチャンも、いつになく静かだった。
お花を買って、ただゆっくりとママのお墓に向かう。
ママの名前が掘られた墓石の前で、手を揃えて目を瞑るセイチャンは…何を考えてるんだろう。
「ママ、あんまり来れなくてごめんね。今日はセイチャン連れて来たよ。ほら。」
セイチャンはそっと目を開けて、しばらくして口を開いた。
「玲さん…。」