わがままペット?〜あたしの飼い方。
セイチャンのその声を聞いて、あたしの中で何かが動いた。
その悲しそうな声。
切なそうな声。
ただ少し涙が出そうになった。
ねえ、セイチャン。
今何考えてるの?
しばらくして、セイチャンはやっとあたしの方を向いた
「あぁ…やっぱ似てるわな。」
ちょうど太陽のある方にあたしがいるからなのか、セイチャンは目を細めて、眩しそうにあたしを見た。
「セイチャン……?」
「あ。いや、つまり…玲さんとミアチャンは似てるって話。」
少し焦ったセイチャンが、いつもの調子で話し始めた。
「そうかなぁ?似てるなんて言われた事ないよ?」
あたしは昔からどっちかって言うとパパ似だった。
「やっぱ気付いてないねんな。鏡、最近見てないん?」