わがままペット?〜あたしの飼い方。



「すまなかったよミア。」




パパはソファー越しにあたしに頭を下げた。



パパと向き合って話すなんて何年ぶりだろう。あたしはぼんやりとパパのつむじに目をやった。



「たった一人の大事な娘に…、ヒドイ態度を取ってしまってたんだよな。」




顔を上げたパパの悲しそうな顔を見て、胸が締め付けられた。



「違うのパパ。あたし、パパの気持ち何も分かってなかった。ただ、淋しくて…―。」




あたしはポケットから、ついさっき見つけた白い紙を出して広げた。



思わずくしゃくしゃに突っ込んでしまった紙を必死に手のひらで伸ばす。




「これ……読んだの。」



あたしの声は勝手に見た事にバツが悪いと感じたせいか、弱々しくなった。


「あ……。」


パパの口から漏れたその声は、その紙に書かれた内容が真実だと思い知るには十分だったんだ。







「ママへの手紙…だよね。ごめん勝手に…。」








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