わがままペット?〜あたしの飼い方。


ソファーの下に体育座りするあたしの髪を、セイチャンが優しいタッチで乾かす。




気持ちいい。



「髪、伸びたなぁ。さっきは巻いてたから分からんかった。」



頭を撫でながら、セイチャンは穏やかに喋る。



あったかくて、ふわふわした気持ちになる。



「だって、もう5年だよ。そりゃ伸びるよ〜。」




「ようこんな綺麗に伸ばしたなぁ。」



体育座りをする膝に、あたしは顔を埋めた。



「あ、動くなやっ!」



゙長くて綺麗な髪のコがタイプ゙




セイチャンが言ったんだよ?


て、あたしも今まで忘れてたんだけど。


いつの間にか当たり前の様に毎日髪の手入れをしながら、伸ばしてるその理由を…。





「おしまい。」



ポンッと私の頭を叩くと、セイチャンは自分の髪を適当に乾かし始めた。



「ありがと…。」



セイチャンは、まさか自分の一言が少女に影響を与えてたなんて思いもしてないんだろうな。


そう思ったらナゼかムッとしちゃって、あたしはぶっきらぼうにお礼を言った。




「さ、寝んぞ。」




そう言って、当たり前の様にベットに横たわるセイチャン。



て、え?



「…一緒のお布団で寝るの?」




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