僕と平安貴族の五日間
マキは顔面蒼白で服の上から自分の胸をつかんでいる。
「ぬ、やはり、おなご…!」
見るに堪えない。
一応、マキだって、黙っていれば
ナンパされちゃいそうな可愛い顔してるのに。
自分で、自分の胸をもんでいる。
さらに、マキはそろそろと右手を下の方に…
「やめろ!!
マキ、もう、レポートはいいから!!
おまえは女だよ!!
もう、僕は怒ってない!!」
僕はマキの言動に怖くなって、
マキの右手をつかんで、
そう言ってしまった。
「ぬ!
吉次、何をする!!
私に逆らう気か!!」
どうやら、マキはまだふざけ足りないらしい。
許したのに!!
「ふざけるな!!」
僕が大声をあげると、
マキは顔を真っ赤にして、
さらに大きな声をだした。
「吉次!!
お前は私の使いではないか!!
主にむかってそのような
口のきき方をするでない!!」
マキは本格的に頭がおかしくなった。
僕は憐みの目を向けた。
「マキ…」
いい子だったのに。