僕と平安貴族の五日間
ふかまる謎、近づく真実
僕たちは授業のある教室に向かった。
「でも、よかったよね、丸くおさまってさ。」
僕は事なかれ主義の日本代表の23人に選ばれるだろう。
「ああ。唯もあれで負けず嫌いというか、
まぁ、勝気なところがあるから少し懸念があるがな。」
マキがフフンと鼻をならして言った。
へぇ、ほんの数分でマドンナの本性をみぬいちゃうなんて
殿ってすごいや、と僕は正直に感心した。
僕が授業の準備をしていると、
殿がおもむろに僕に言った。
「寺に行きたいのだが。」
「寺?なに寺?」
たしか大学の近くに学業の神を奉った神社があったはずだ。
でも、神社は神道かー、と僕が考えていると
マキの顔した殿が眉をよせて
「違う。寺と言ったら三井だろう。」
と、馬鹿にしたように僕に言った。
僕はすぐにラップトップを調べてみた。