嫌いになるまで傍にいて


………馬鹿、みたい。



あたしは携帯の電源を落とした。


ポスッ


携帯を放り出し、ベットに仰向けに倒れ込む。



多分、

自称“湯川の彼女”が勝手に起こした行動だろうけど。



“彼女”とやらがいるなら言いなさいよね。



…いや、

あたし達は言うほどの関係でもないか。


彼女がいようがいまいが関係ない。

今更薄っぺらい関係に気付く。



……所詮、この程度だから。




解ってたじゃん。


また


一人に戻るだけ。




ううん。

最初からあたしは一人だったんだ。





この…ベットで

あの夜に見たあたしの部屋の天井が

虚しさを募らせる。


「………馬っ鹿みたい」


シンとした部屋に消えていくあたしの声。






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