嫌いになるまで傍にいて
“忘年会”とやらが中盤にさしかかり、
みんなが盛り上がってる時
俺は行動に移した。
ノゾミ達が席を立ったのを確認すると
俺はコーラ片手に
椎名のいる席へ移動した。
「……椎名さん?」
「え……?」
その顔は誰だ?って感じだな。
「久しぶり。
…覚えてない?
ほら、中学一年の時同じクラスだった湯川 弘樹!」
覚えてるわけねーか…
少し首を傾げた後、思い出したように
「あ。湯川くん?」
……覚えてた。
しかも合同でやってる事を今まで気付いてなかったらしい(笑)
それから俺は何を話すわけでもなく、
椎名の隣に座ってコーラを飲んでた。
俺、沈黙って苦手なんだけど…
…それが不思議と苦じゃなかった。